一戸建てを新築するときに、どんな間取りにしようか、どんな部屋を作ろうか…
いろいろ悩んでたら、余計分からなくなってきた…
そこで参考にしたいのが「今、人気の間取り」
人気があるのは、それぞれの時代に合わせたライフスタイルにあっているからです。
間取りで失敗しないためにも、人気の間取りについておさえておきましょう。
- “家族の絆を深める” コミュニケーションを重視した間取りの例
- “家事を楽にする” 効率のいい間取りの例
- 間取りで失敗しないための考え方
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家族で過ごすスペースを重視した間取り8選
まずは家族のコミュニケーションを深めるための間取りのアイデアです。
家族と顔を合わせて団らんをするのにぴったりな間取りにするために役立ちます。
- リビング階段
- 対面キッチン
- リビング続きの和室
- ワークスペース
- ファミリークローゼット
- 間仕切りしやすい部屋
- 吹き抜け・勾配天井
- スキップフロア
- セカンドリビング
リビング階段
「リビング階段」は、一階と二階をつなぐ階段がリビングルームに設置されたもので、近年注目を集めている間取りです。リビングルームに設置されることで、スペースの有効活用ができ、開放感あふれる空間が実現します。
二階の個人の部屋から、まず最初にリビングに顔を出すことになりますので、家族とも対面しやすく、コミュニケーションを密にするために有効です。
また、階段下を収納スペースとして活用できる場合もあり、収納力も高いのが魅力的です。
オープンラックにするのもオシャレだよ!
ただし、リビングから二階に向かって開口ができるため、暖房の暖かい空気が上層に逃げてしまうため、断熱設計がしっかりされていないと冬に過ごしにくい家になってしまうのでデメリットとして考えられます。
対面キッチン
「対面キッチン」は、カウンターやテーブル、もしくはアイランドキッチンなどでリビングルームとキッチンを直接オープンにつなぐスタイルです。
家族や友人とコミュニケーションをとりながら料理ができるという魅力があります。
また、キッチンがリビングルームに面しているため、開放感があり、空間が広がる印象を与えます。
キッチンとダイニングテーブルを横並びにするのも、配膳が楽で人気!
一方で、キッチンが片付いていないとリビングルームから見えてしまいます。きれいに見せるためには常に整理整頓をし、整った環境にしておく必要性があります。
アイランドキッチンは丸見えとなってしまいますので、特に注意が必要です。
カウンターを高くして、キッチンの手元を隠すのもアイデアの一つです。
リビング続きの和室
「リビング続きの和室」は、日本の伝統的な空間と現代のライフスタイルを融合させた、モダンな雰囲気を持つスペースです。
リビングとの間仕切りを開ければ、大きな空間になります。
友人と喋ったり、子供たちの遊び場に最適
和室ならではの温かみや、落ち着いた雰囲気があるため、リラックスした時間を過ごすことができます。
和室の空間を一段上げることで、段差に座ってリラックスしたり、収納を増やすことも可能です。
ワークスペース
「ワークスペース」は、ダイニングやリビングの一部に家族が仕事や勉強をするための設けたスペースです。
近年、リモートワークやオンライン授業などが増えたことから、自宅での作業が必要な人が増えています。
子供のリビング学習にもピッタリ
個人の部屋に引きこもって作業に打ち込むのも良いですが、家族と近い距離間で作業ができるワークスペースは、家族とのコミュニケーションをはかるのにもうってつけ。それでいて集中できるように設計された空間は特別感もあります。
Wi-Fi環境や電源なども必要なため、設備の充実が求められます。
ファミリークローゼット
「ファミリークローゼット」は、家族全員の衣類を収納するスペースです。ウォークインクローゼットやウォークスルークローゼットといった形で利用されます。
洗濯やアイロンがけ、収納をまとめて行うことができます。各々のクローゼットよりも効率的に使えるため、家事の効率化にも貢献します。
また、服やタオル、シーツなどを分けて収納できるため、探し物が少なくなり、快適な生活を送ることができます。
間仕切りしやすい部屋
間仕切りしやすい部屋は、家族のライフスタイルに合わせてレイアウトを変えることができるスペースです。
例えば、子供たちが小さい間は部屋を共有してもらい、広々と部屋を使う。そして大きくなってきたら間を仕切ってプライベートを重視する部屋に変えることができます。
ずっと相部屋も具合わるいもんね
レイアウト変更がしやすい間取りは、家族のライフサイクルの変化に対応しやすいです。間仕切りしやすい部屋は、部屋の形が長方形であったり、壁が少ないデザインになっているため、様々なレイアウトが可能です。
ただし、家を設計する段階である程度計画的に考えておかないと、思ったような仕切りにできなくなることがありますので注意しましょう。
吹き抜け・勾配天井
「吹き抜け」や「勾配天井」は、開放感を演出し、部屋全体をより広く感じさせることができます。また、天窓を設置することで自然光を取り入れ、明るく開放的な空間を作り出すことができます。
吹き抜けによって得られる爽快感、解放感は通常の家のつくりでは真似できません。
ただし、天井が高い分、冷暖房費がかかりやすくなるため、経済的な観点から高性能な断熱材を使用して高断熱化することが必須です。
また、照明が照らす空間も広くなりますので夜間には暗くなりやすく、照明にもこだわる必要があります。
スキップフロア
「スキップフロア」は、床面が段差をつけて設計された間取りのことを指します。
例えば、一階と二階の間にワークスペースを設けたりするのもいいですし、リビングやダイニングが一段高くすることで、空間を区切りつつもフロア同士でつながりを設けて開放感を保つことができます。
とくに狭小住宅では、限られてた建築面積で開放感を残しつつ床面積を確保したいときに有効な設計となります。
セカンドリビング
「セカンドリビング」とは、一般的なリビングスペースの他にもう一つ、家族がくつろげるスペースを設けた部屋のことを指します。一般的には、メインリビングと異なる階層にあることが多く、寝室や子供部屋などがあるフロアに設けられることが多いです。
セカンドリビングは、家族のライフスタイルや趣味嗜好に合わせて自由に使い分けることができるため、家族のコミュニケーションや生活の質を向上させることができます。
特に、子供が多かったり、二世帯同居家族のように人数の多い家庭や、家族それぞれが異なる趣味に興じている場合には、セカンドリビングがあると非常に便利です。
ただし、セカンドリビングはかなりのスペースを占めるため、建築費用が掛かるのがデメリットです。
家族で過ごすスペースにおいて、機能性とデザイン性を両立させた間取りの特徴を紹介しました。家族がくつろぎやすく、過ごしやすい空間を作るために、慎重に考える必要があります。
家事・仕事を効率よくこなすための間取り9選
共働きの家庭が増え、家事も効率的にこなしていく必要があります。そんな時に役立つ間取りのアイデアを集めました。
- ランドリールーム
- 洗面室収納
- 土間収納(シューズクローク)
- パントリー
- ロフト・小屋裏収納
- 洗面・脱衣を分ける
- 家事室
- 書斎
- 玄関横手洗い
ランドリールーム
「ランドリールーム」は、洗濯機や乾燥機、洗剤や柔軟剤などを収納するスペースです。たいていは洗面所などと同じスペースで洗濯しますが、この場合は独立した部屋となっています。
洗濯から干す所まで全部できたらうれしいね
水回りのスペースであるため、排水口の位置や床材に注意が必要です。床材はビニールクロスといった水に強い材質が向いています。
また、換気扇を設置することで、湿気や臭いの対策をすることが必須です。
洗面室収納
「洗面室収納」は、歯ブラシやタオル、洗顔料やタオルなどの日用品を収納するスペースです。身支度をする場所であるため、収納量と使い勝手が重要なポイントです。
収納スペースを壁面につくることで、スペースの有効活用ができます。
この収納は洗面室と洗濯室、脱衣場が兼用となっている場合にも便利です。
土間収納(シューズクローク)
「土間収納」は、靴やカバン、傘などの収納を、玄関脇に半独立した小部屋のスペースです。
玄関に設置することで、外からの汚れを家の中に持ち込まないようにすることができます。わざわざ靴を脱がなくても収納ができるため、手軽さが魅力です。
靴をしまう収納スペースの高さには注意が必要で、大人も子供も使いやすい高さを設定することが大切です。
また、アウトドアグッズや洗車道具など、外で使うものを収納するのにもピッタリです。
パントリー
「パントリー」は、食品や保存用品を収納するスペースです。広く取れる場合は、大容量の収納ができ、食品の保管場所が確保できます。
小部屋としてもいいですし、クローゼットタイプにすればスペースも節約できます。
また、カップボードに比べて収納場所が広いため、アイテムの取り出しやすさにも配慮することが大切です。
基本はキッチンのすぐ近くに置きます。そうすることで動線的にもスッキリとした、使い勝手の良いパントリーとすることができます。
ロフト・小屋裏収納
「ロフト」や「小屋裏収納」は、屋根裏スペースを有効活用するスペースです。
収納場所がないものや、季節外れのアイテムをしまっておく場所として利用することができます。
ただし、使い勝手が悪く、頻繁に出し入れするものを保管するには向きません。
とはいえ、家の中のデッドスペースを利用できるにも関わらず、床面積に計上されないため、税金的にも有利です。
ハシゴで出入りすることになりますので、踏み外して怪我をすることがないように注意しましょう。
洗面・脱衣を分ける
「洗面所と脱衣所を分ける」ことで、家族の生活スタイルに合わせて使い方ができます。
洗面台の周りを清潔に保つことができ、脱衣所でも洗濯物を干しやすくなります。
また、脱衣所には洗濯機や乾燥機を設置して、洗濯物の管理を効率的に行うこともできます。
年頃の女の子がいる家だと特に重要よね
家事室
洗濯やアイロン掛け、住まいの補修や日々の事務的な作業など、家事作業を効率的に行うための部屋です。さまざまな用途に用いることから、「ユーティリティスペース」とも呼ばれています。
掃除道具や布団などを収納し、家事の手間を軽減できます。他の収納部屋と兼ねてもいいでしょう。
家族が自由に出入りしやすい場所に配置することで、家族全員が家事を分担しやすくなります。
書斎
書斎は、もともとの意味合いとしては「読書をしたり、書き物をしたりする部屋」です。仕事や勉強、趣味のためのスペースとして活用できます。机や棚を設置しており、必要な書類や資料を整理することができます。
また、リビングルームにもうけたワークスペースとは違い、静かな空間で集中して作業ができるため、仕事や勉強の効率が上がります。
とくにリモートワークが一般的になった現在では、家族がいても集中して仕事に取り組める書斎は貴重なスペースです。
ちなみに筆者は新築時に書斎を作りませんでした。しかしその直後にリモートワークが始まったため、すごく後悔しました。
玄関横手洗い
玄関横手洗いは、家の入口にある洗面所です。外から帰ってきたときや、外で何かをする前に手を洗うことができ、清潔に保つことができます。
また、家の中に入る前に手を洗うことで、家に細菌やウイルスを持ち込むリスクを軽減することができます。
特に、小さな子供や高齢者がいる家庭では、感染症予防のためにも重要なスペースとなります。
以上が、家事・仕事を効率的にこなすのに役立つ間取りの例でした。毎日する必要があるにもかかわらず、体力のいる大変な作業はなるべく効率化し、家族でゆっくり過ごす時間を増やしたいものですよね。
間取り作成で失敗しないためには希望・不満をリストアップするのが大切
ここまで、取り入れると生活の質が上がる快適で便利な間取りについて紹介しました。
しかし、これらを全て導入したいと思っても予算や土地の面積の制約もあり、全てを採用するのは難しいです。
希望の間取りをリストアップしよう
でも家なんて何度も建てられないし、絶対に失敗したくない!
失敗しないために、家を建てる段階でやっておきたいのは以下のようなことです。
- 今住んでいる家の不満をリストアップする
- 導入したい間取りや設備をリストアップする
- 1. 2.でリストアップした間取り・設備に優先順位を付ける
- 間取りをシミュレーションしてみる
特に1. 2.の部分を考えていないと、モデルハウスを見に行ってもいいところに目移りするばっかりで、いざ理想の家と思って家を建てても失敗するのは目に見えています。
そのため「今住んでいる家で不満を感じている点」を解消することが第一、そして新築する際に「新しく入れたい設備」を、その場の思い付きでなくちゃんとリストアップすることが大切です。
そして、それらすべてを満足する設計は難しいことを念頭に置き、優先順位を付けましょう。
間取りをたくさん見てシミュレーションしてみよう
頭の中でいろいろと想像を張り巡らせて考えていても、間取りは実際に紙に起こしていかないと実現できるのか分かりません。
そのためにも、「資料請求」してみたり、「モデルハウス」を見に行ったり、「間取り作成アプリ」を使って実際に間取りを作ってみるのがいいでしょう。
そのために知っておきたい、間取りの考え方を知り、無料の間取りシミュレーションアプリを使ってみましょう。