砂粒が固まってできた石材で、ざらつきのある自然な風合いが特徴です。通気性があり、滑りにくいため、外構の床材や壁材によく使われます。やや柔らかく吸水性が高いため、汚れや凍結による劣化には注意が必要です。色合いはベージュ系が多く、ナチュラルな外観に合います。

名称砂岩
大分類石材
小分類 自然石
特徴 石英粒などの砂が長い年月をかけて堆積・固結してできた堆積岩。主成分は石英や長石で、粒子が比較的粗く、吸水性がある
肌目 表面はざらつきがあり、素朴でやわらかい質感。色はベージュ・黄・赤・グレーなど自然な色調が多く、温かみがある
用途 外壁・内装壁・床・敷石・アプローチ・ガーデン舗装材・彫刻材など。屋外の景観材として人気だが、吸水性が高いため注意が必要
産地・メーカー 国内では愛媛県・岡山県などに産地がある。海外ではインド、オーストラリア、中国、アメリカなどから多く輸入される

砂岩の概要・特徴

砂岩(さがん)は、その名の通り、砂の粒子が川や海に運ばれ、海底や湖底に積み重なり、長い年月をかけて水圧や地圧によって固まってできた天然石です。「サンドストーン」とも呼ばれます。

最大の特徴は、砂の粒子が集まってできているため、表面がザラザラとしており、優しくナチュラルな風合いを持っている点です。色合いは、元の砂の成分によってベージュ、ブラウン、赤みのあるものなど様々で、温かみのある空間を演出します。

物理的な特徴として、石材の中では比較的柔らかく、加工がしやすいですが、その反面、吸水性が非常に高く、汚れやすいというデリケートな性質も併せ持っています。

砂岩のメリットとデメリット

メリット

  • 温かみのある自然な風合い:素朴で優しい質感が、ナチュラルで落ち着いた雰囲気を醸し出します。植栽との相性も抜群です。
  • 滑りにくい:表面がザラザラしているため、床材として使用した場合、雨に濡れても滑りにくく安全です。
  • 加工がしやすい:石材としては柔らかいため、切断などの加工が比較的容易です。

デメリット

  • 吸水性が高く汚れやすい:水分を吸収しやすいため、泥汚れや飲み物などが染み込んでシミになりやすいです。また、日当たりの悪い場所ではコケやカビが発生しやすいです。
  • 耐久性が低い:砂の粒子間の結びつきが比較的弱いため、風雨にさらされると表面が少しずつ剥がれ落ちていくことがあります。
  • メンテナンスが必要:美観を保つためには、撥水効果のある保護剤を定期的に塗布したり、汚れをこまめに掃除したりする必要があります。
  • 柔らかく傷がつきやすい:硬いものをぶつけたり、強く擦ったりすると、傷や欠けが生じやすいです。

砂岩の用途

砂岩は、そのナチュラルな風合いを活かしつつ、デリケートな性質を考慮して、主に内装や外構で装飾的に使われます。

  • アプローチ・テラスの床材:滑りにくい特性から、玄関アプローチや庭のテラスの敷石として人気があります。
  • 壁材:リビングのアクセントウォールや、門柱、外壁の一部に貼り、温かみのある壁面を演出します。
  • ガーデニング資材:花壇の縁取りや、庭の石積みなどに使われます。