天然の水晶(クォーツ)を主成分とした人工石で、非常に硬く、耐傷性・耐汚染性に優れています。キッチンカウンターや洗面台によく使われ、見た目は天然石に近く高級感があります。吸水性がほとんどなく、酸にも強いのが利点です。色や模様の均一性があり、デザインの自由度が高い素材です。
名称 | クォーツストーン |
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大分類 | 石材 |
小分類 | 人工石 |
特徴 | 天然の石英(クォーツ)を約90%以上含み、残りを樹脂や顔料で固めて成形した人工石材。高硬度・高耐久のエンジニアドストーン |
肌目 | 表面は高級感あるツヤ仕上げやマット仕上げが可能で、均一で美しい質感と色合いが特徴。天然石風のデザインも豊富 |
用途 | キッチンカウンター・洗面台・壁面・テーブルトップ・床材など。耐傷性・耐汚染性・メンテナンス性に優れ、水まわりに最適 |
産地・メーカー | 世界的なメーカーにより製造。代表的ブランドはシーザーストーン(イスラエル)、サイルストーン(スペイン)、韓国・中国製も多数。日本では国内加工メーカー(タカラスタンダードなど)が取り扱い |
クォーツストーンの概要・特徴
クォーツストーンは、約90%以上が天然の水晶(クォーツ)で、残りを樹脂(レジン)や顔料で固めて作られた人造石です。「エンジニアドストーン」とも呼ばれます。
天然石の持つ高級感のある見た目と、人工素材の持つ優れた機能性を両立させているのが最大の特徴です。水晶は鉱物の中でも非常に硬いため、表面硬度が高く、傷つきにくいという性質を持ちます。
また、樹脂で粒子間の隙間を埋めているため、天然石の弱点であった吸水性がほとんどありません。これにより、汚れが染み込みにくく、衛生的という大きなメリットが生まれます。デザインも天然石調のものからモダンな単色まで幅広く、近年、特にキッチンのカウンターとして人気が非常に高まっています。
クォーツストーンのメリットとデメリット
メリット
- 非常に傷に強い:主成分の水晶が非常に硬いため、日常的な使用で傷がつく心配がほとんどありません。
- 汚れにくく衛生的:水分をほぼ吸わないため、コーヒーやワインなどの色の濃い液体も染み込みにくく、簡単なお手入れで清潔さを保てます。
- メンテナンスが容易:天然石のように定期的な保護剤の塗布が不要で、普段のお手入れは水拭きなどで済みます。
- デザイン性が高い:天然石のような風合いを持ちながら、カラーバリエーションが豊富で、インテリアに合わせた選択が可能です。
デメリット
- 熱に注意が必要:樹脂を含んでいるため、極端に熱い鍋などを直接置くと、熱で樹脂が変質し、変色する可能性があります。鍋敷きの使用が推奨されます。
- 高価である:高性能な素材のため、人工大理石などに比べて材料費も施工費も高額になります。天然の御影石と同等か、それ以上の価格帯になることもあります。
- 現場加工が難しい:非常に硬いため、現場での急な切断や穴あけ加工は困難です。あらかじめ工場で精密に加工する必要があります。
- 目地が発生する場合がある:大判の板材で供給されますが、非常に大きなカウンターなどでは、板と板の間に継ぎ目(目地)ができることがあります。
クォーツストーンの用途
クォーツストーンは、その優れた性能と高級感から、特に高い耐久性と美観が求められる場所で採用されます。
- キッチンカウンター:傷や汚れ、熱に強い特性から、最も人気のある代表的な用途です。
- 洗面カウンター:水に強く、化粧品などの汚れもつきにくいため、洗面化粧台にも最適です。
- 床材・壁材:住宅の玄関ホールやリビングの床、アクセントウォールなど、高級感を演出したい空間で使われます。
- 商業施設のカウンター:ホテルのレセプションやバーカウンターなど、不特定多数の人が利用し、デザイン性が重視される場所でも多用されています。