1辺が5cm以下の小さなタイルをシート状にしたもので、デザイン性に富み、曲面にも施工できます。耐水性が高く、キッチンや洗面、浴室などの装飾に人気です。細かい目地が多いため、清掃性にはやや注意が必要です。空間のアクセントや個性的な演出にも重宝されます。

名称モザイクタイル
大分類セラミック・タイル
小分類 タイル
特徴 磁器質・陶器質・ガラス質・天然石など多様な素材で作られる。一般的には磁器質やガラス質が主流
肌目 小さなタイル(一般に一辺5cm未満)を組み合わせたデザイン。光沢・マット・透明感・凹凸感など多彩な仕上がり
用途 キッチンや洗面の壁面・カウンター・浴室・玄関まわりのアクセントなどに使われる。装飾性が高く、水回りに適する
産地・メーカー 国産は岐阜県多治見市・愛知県常滑市などが中心。ガラスタイプは中国やインドネシア製も多い

モザイクタイルの概要・特徴

モザイクタイルとは、一つひとつのピースが50平方センチメートル以下の小さなタイルの総称です。

陶磁器やガラス、天然石など様々な素材から作られ、形や色も豊富にあります。通常、施工しやすいように、複数のピースが台紙となるネットや紙に貼り付けられた「シート状」で販売されています。

最大の特徴は、そのデザイン性の高さです。色の組み合わせや貼り方次第で、オリジナリティあふれる空間を演出できます。また、タイル本来の耐水性や耐火性、耐久性にも優れています。

モザイクタイルのメリットとデメリット

メリット

  • デザインの自由度が高い:色や形、素材の組み合わせで、個性的な壁や床をデザインできます。空間のアクセントとして最適です。
  • 優れた耐久性・耐水性:汚れや水が染み込みにくく、熱にも強いため、キッチンや洗面所などの水回り、コンロ周りに安心して使用できます。
  • メンテナンスが容易:表面が硬く滑らかなので、付着した汚れは水拭きなどで簡単に落とすことができ、清潔に保てます。
  • 曲面にも施工可能:小さなピースの集合体であるため、カウンターの角や丸い柱など、カーブした面にもきれいに貼ることができます。

デメリット

  • 目地の汚れが目立ちやすい:タイル自体は汚れにくいですが、ピースとピースの間を埋める「目地」に汚れやカビが付着しやすいです。
  • コストが高めになる傾向:一般的な壁紙(クロス)やキッチンパネルと比較すると、材料費も施工の手間もかかるため、費用は高くなることが多いです。
  • 衝撃で割れることがある:硬いものを強くぶつけると、タイルが欠けたり、割れたりする可能性があります。

モザイクタイルの用途

モザイクタイルは、デザイン性と機能性を活かして、家の様々な場所でアクセントとして使われます。

  • キッチン:コンロ周りやシンク前の壁(キッチンバックパネル)に使われます。油はねや水はねから壁を守りつつ、おしゃれな空間を演出します。
  • 洗面所:洗面台と鏡の間の壁や、カウンターの天板によく採用されます。毎日使う場所を華やかに彩ります。
  • トイレ:手洗い器のまわりの壁に貼ることで、清潔感とデザイン性を両立できます。床の一部にアクセントとして使うこともあります。
  • 玄関:壁の一部に設ける飾り棚「ニッチ」の内部や、床のたたき部分などに使用し、家の顔となる空間に個性を加えます。