火成岩の一種で、非常に硬く耐久性・耐候性・耐水性に優れた石材です。吸水性が低く、キズや熱にも強いため、外壁・床・キッチンカウンターなどに多用されます。色や模様のバリエーションが豊富で、高級感のある仕上がりが可能です。重量があるため、施工時にはしっかりとした下地が必要です。
名称 | 御影石(グラニット) |
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大分類 | 石材 |
小分類 | 自然石 |
特徴 | 火成岩の一種(花崗岩)で、石英・長石・雲母などの鉱物が結晶化した硬質な天然石材。非常に高い耐久性をもつ |
肌目 | 表面は粒状の模様が特徴的で、ツヤのある鏡面仕上げや、ざらついたバーナー仕上げなど多様なテクスチャが可能 |
用途 | 外壁・玄関・床・階段・キッチン天板・墓石・外構(門柱・アプローチ)など。耐水・耐摩耗・耐熱・耐久性に優れる |
産地・メーカー | 国内では香川県(庵治石)、岡山県(万成石)、山口県(徳山石)などが有名。海外産は中国・インド・ブラジルなどが主流 |
御影石(グラニット)の概要・特徴
御影石(みかげいし)は、マグマが地下深くでゆっくりと冷え固まってできた「花崗岩(かこうがん)」という種類の天然石です。「グラニット」とも呼ばれます。
石英や長石といった非常に硬い鉱物の結晶が集まってできており、その名の通り極めて硬く、耐久性が高いことが最大の特徴です。黒、白、グレー、ピンクなど様々な色の粒が混じり合った美しい斑点模様を持ち、磨くと深い光沢が出て、天然石ならではの重厚感と高級感を醸し出します。
熱や水にも強く、風化しにくいため、古くからお城の石垣や建物の土台、記念碑など、永続性が求められる場所で使われてきた、非常に信頼性の高い石材です。
御影石(グラニット)のメリットとデメリット
メリット
- 圧倒的な高級感と存在感:本物の石だけが持つ深みのある輝きと模様は、空間を格調高く演出します。
- 優れた耐久性・耐摩耗性:非常に硬いため傷がつきにくく、人がよく歩く床や、物を置くカウンターに使っても、長年にわたって美観を損ないません。
- 高い耐熱性:熱に非常に強く、キッチンのカウンターとして使用した場合、熱い鍋などを直接置いても変色や変質が起こりにくいです。
- メンテナンスが容易:吸水率が低いため、汚れが染み込みにくく、普段のお手入れは拭き掃除で済みます。
デメリット
- 非常に高価:天然素材であり、採掘や加工、運搬にコストがかかるため、人工大理石などに比べて材料費も施工費も高額になります。
- 重量がある:非常に重いため、カウンターや床に使う場合は、それを支える下地や構造に十分な強度が求められます。
- 加工が難しい:硬すぎるため、現場での切断や穴あけといった加工は困難です。あらかじめ工場で精密に加工しておく必要があります。
- 目地が発生する:広い面積を一枚の石で覆うのは難しいため、石と石のつなぎ目である「目地」が必ず発生します。
御影石(グラニット)の用途
御影石は、その圧倒的な耐久性と高級感を活かし、特に家の顔となる場所や、高い性能が求められる場所で採用されます。
- キッチンカウンター:耐熱性・耐久性・メンテナンス性の高さから、最も代表的な用途の一つです。
- 玄関まわり:玄関の床(たたき)や、床と廊下の段差部分である上がり框(あがりかまち)に使われ、住まいの第一印象を格上げします。
- 外壁・外構:耐候性が高いため、建物の外壁の一部や、門柱、アプローチの石張りなどに使われます。
- 浴室:高級な在来工法の浴室で、壁や床の仕上げ材として使われることがあります。