ドイツ生まれの自然系塗料で、植物油と植物ワックスをベースにした高性能仕上げ剤です。木に浸透して表面を保護しつつ、木の呼吸を妨げず、耐水性・耐汚性にも優れています。食品安全基準もクリアしており、室内でも安心して使用できます。カラー展開が豊富で、自然素材住宅との相性も抜群です。

名称オスモカラー
大分類塗料
小分類 自然塗料
特徴 自然由来の植物油(ヒマワリ油・大豆油・アザミ油など)とハードワックス(カルナウバ・キャンデリラなど)を配合した“自然オイル+ワックス”仕上げ材。無害で揮発性有機化合物(VOC)を抑えた安全設計です (osmouk.com, osmocolorusa.com)
肌目 表面は半光沢またはサテン調のしっとり滑らかな質感。天然木の木目を活かしつつ、色付きから濃色まで豊富なカラー展開
用途 内装木部(フローリング・家具・ドア・モール類など)に適用。撥水・耐汚・耐摩耗性能に優れ、子供・ペットが触れる場所にも安心。重ね塗りで色調調整も可能
産地・メーカー ドイツ Osmo Holz und Color 社製。国内では専門販売先や一部DIY店経由で流通。高品質かつ安全な自然塗料として日本でも浸透中

オスモカラーの概要・特徴

オスモカラーは、ドイツのオスモ社が製造する、自然塗料のトップブランドです。ひまわり油や大豆油といった植物油と、カルナバワックスなどの植物ワックスを主原料として作られています。

最大の特徴は、一般的なウレタン塗装のように木の表面に硬い膜を作る「造膜型」ではなく、木の内部に深く浸透して保護する「浸透性塗料」であることです。

これにより、木の表面をプラスチックの膜で覆ってしまうことがないため、木が本来持つ調湿機能(呼吸)を妨げず、美しい木目や温かい手触りをそのまま活かすことができます。また、ヨーロッパの幼児向け玩具の安全基準(DIN EN 71-3)をクリアしており、非常に安全性が高いことでも知られています。

オスモカラーのメリットとデメリット

メリット

  • 安全性が非常に高い:食品レベルの安全基準をクリアしているため、小さなお子様やペットがいるご家庭の床や、木製のおもちゃにも安心して使えます。
  • 木の質感を最大限に活かせる:木の呼吸を妨げず、木目を美しく見せるため、無垢材ならではの自然な風合いや感触を損ないません。
  • 優れた撥水性:ワックス成分が木の表面で優れた撥水効果を発揮し、水分や汚れから木材を守ります。
  • 補修が容易:傷がついた場合、その部分だけをサンドペーパーで削って塗り直すという、部分的なメンテナンスが可能です。

デメリット

  • 保護性能:ウレタン塗装のような硬い塗膜を形成しないため、傷や熱、薬品に対する物理的な保護性能は劣ります。
  • 定期的なメンテナンスが必要:人の歩行などで撥水効果が薄れてくるため、効果を維持するためには、年に一度程度の定期的な塗り重ね(メンテナンス)が推奨されます。
  • コストが高い:一般的なウレタン塗料などに比べて、材料費・施工費ともに高価になります。
  • 乾燥に時間がかかる:完全に硬化するまでには時間がかかります。施工後の養生期間に注意が必要です。

オスモカラーの用途

オスモカラーは、主に屋内のあらゆる木製品の保護と仕上げに使われます。

  • 無垢材のフローリング:最も代表的な用途です。木の質感を重視する住宅で広く採用されています。
  • 内装の木部:壁板(羽目板)、天井板、柱、梁、カウンター、階段など。
  • 木製家具・建具:テーブルや椅子、棚などの家具や、木製のドア、窓枠の塗装に。
  • 屋外用の製品も:ウッドデッキや木製の外壁に使用できる、耐候性を高めた屋外用のオスモカラーもあります。